認知症保険は必要なのでしょうか?
結論は、3つの条件が揃っていれば有効ですが、反対に揃っていなければ意味を成さなくなってしまうこともあるので、加入する場合には注意が必要です。
認知症保険を考える際に大切な3つの視点を解説していきます。
認知症の保険に加入した場合は家族にそのことを伝えておく
「認知症に備えて何か保険に入っておいた方が良いのですか?」
最近多くなってきた質問ですが、
認知症保険は生命保険会社各社が力を入れてPRしており、気になる方が多いようです。
結論は、3つの条件を満たしていれば保険は有効であるが、逆に満たしていなければ有効とは言えません。
皆さんが認知症の状態となり、保険金1000万円を受け取ることをイメージしてみてください。
まずは保険会社に給付金の申請をする必要がありますよね?
認知症の状態で、自分で申請することは可能でしょうか?実際は難しいため現実的には申請は家族がすることになるでしょう。
しかし、皆さんは親御さんがどんな保険に入っているか把握していますか?
もし親御さんが認知症保険に入っていたとしても、それを把握していなければ申請をしないで終わってしまうということが起きるかもしれません。
反対に、自分自身が保険に入っている場合にはそのことを家族に伝えておく必要があるということです。
いざという時のためにお互いにどのような対策を取っているのか、どのような考えを持っているのか擦り合わせる機会をぜひ作って貰えたらと思います。
最近多くなってきた質問ですが、
認知症保険は生命保険会社各社が力を入れてPRしており、気になる方が多いようです。
結論は、3つの条件を満たしていれば保険は有効であるが、逆に満たしていなければ有効とは言えません。
皆さんが認知症の状態となり、保険金1000万円を受け取ることをイメージしてみてください。
まずは保険会社に給付金の申請をする必要がありますよね?
認知症の状態で、自分で申請することは可能でしょうか?実際は難しいため現実的には申請は家族がすることになるでしょう。
しかし、皆さんは親御さんがどんな保険に入っているか把握していますか?
もし親御さんが認知症保険に入っていたとしても、それを把握していなければ申請をしないで終わってしまうということが起きるかもしれません。
反対に、自分自身が保険に入っている場合にはそのことを家族に伝えておく必要があるということです。
いざという時のためにお互いにどのような対策を取っているのか、どのような考えを持っているのか擦り合わせる機会をぜひ作って貰えたらと思います。
介護保険制度と相談場所を理解している人が身近にいること
では、もし認知症の状態となり、無事に保険金1000万円を受け取れたら、そのお金を何に使いますか?
介護が必要になったときに使える社会保障制度は、介護保険制度ですが、どこに申請に行けば良いのかをパッと答えることができますか?
まずは地域包括支援センターという介護のよろず相談所のような場所が地域ごと(中学校区に一つ)に設置されているので相談に行くと、介護支援専門員や社会福祉士等の介護の専門家が制度の利用についてサポートしてくれます。
実はそのことを知らずに、介護が必要になってもスムーズに制度を活用できず自分達で抱え込んでいる方も少なからずいます。保険金をせっかく受け取っても、どのように制度を活用するのかをわかっていなければ意味がなくなってしまうかもしれません。
つまり、「介護保険制度と相談場所を理解している人が身近にいること」が二つ目のポイントとなります。
介護が必要になったときに使える社会保障制度は、介護保険制度ですが、どこに申請に行けば良いのかをパッと答えることができますか?
まずは地域包括支援センターという介護のよろず相談所のような場所が地域ごと(中学校区に一つ)に設置されているので相談に行くと、介護支援専門員や社会福祉士等の介護の専門家が制度の利用についてサポートしてくれます。
実はそのことを知らずに、介護が必要になってもスムーズに制度を活用できず自分達で抱え込んでいる方も少なからずいます。保険金をせっかく受け取っても、どのように制度を活用するのかをわかっていなければ意味がなくなってしまうかもしれません。
つまり、「介護保険制度と相談場所を理解している人が身近にいること」が二つ目のポイントとなります。
認知症について本質的な理解をしている人が周りに1人でもいること
そして最も重要な3つ目のポイントが
「認知症について本質的な理解をしている人が周りに1人でもいること」です。
「認知症という病気になると何も理解できなくなり、暴力等の症状が発症する。」
このようなイメージは、世の中の多くの方が想像する認知症の印象ですが、これは大間違いです。
そもそも「認知症」とは病名ではなく、あくまで状態の総称のことを指します。
認知症と言っても原因疾患等により症状や困りごとは人によって全く違うのに、「認知症の人」と一括りにされてしまいがちです。
また記憶障害や、記憶を整理したり理解するのに時間がかかることは脳の損傷によって起こりますが(人によりますが)、だからと言ってそれは人格の崩壊では決してありません。
しかし周りの人からは、先入観もあった上で表面上のやりとりや反応だけを見ると、本人は何もわからないかのように見えてしまい、
認知症になったからこの人には何を言っても無駄だと早とちりし、本人はまだ伝えようとしているにも関わらず、言葉を途中で遮ってしまう場面をよく見かけます。
もし皆さんが認知症の状態で、伝えたいことがあるにも関わらず、
周りからは「あなたは認知症の状態になったから何もわからなくなってしまった」と判断されてしまい、自分の言葉に耳を傾けてくれず目も合わせてくれなくなったらどのような気持ちでしょうか?
絶望し、心を閉ざして鬱になったり、理不尽な扱いを受けたら暴れ出したくなるかもしれません。
すると、この暴れるという行為を、今度は「認知症によって暴力症状が発症した」と言われてしまうのです。
これでは保険金がいくらあっても何の意味もありません。
逆に「認知症の状態でも言葉に耳を傾けてくれる人」が1人でもいてくれたら、どんなに気持ちが救われることでしょうか。
本質的な理解をしている人が周りにいることの方が、お金よりも遥かに重要なのです。
「認知症について本質的な理解をしている人が周りに1人でもいること」です。
「認知症という病気になると何も理解できなくなり、暴力等の症状が発症する。」
このようなイメージは、世の中の多くの方が想像する認知症の印象ですが、これは大間違いです。
そもそも「認知症」とは病名ではなく、あくまで状態の総称のことを指します。
認知症と言っても原因疾患等により症状や困りごとは人によって全く違うのに、「認知症の人」と一括りにされてしまいがちです。
また記憶障害や、記憶を整理したり理解するのに時間がかかることは脳の損傷によって起こりますが(人によりますが)、だからと言ってそれは人格の崩壊では決してありません。
しかし周りの人からは、先入観もあった上で表面上のやりとりや反応だけを見ると、本人は何もわからないかのように見えてしまい、
認知症になったからこの人には何を言っても無駄だと早とちりし、本人はまだ伝えようとしているにも関わらず、言葉を途中で遮ってしまう場面をよく見かけます。
もし皆さんが認知症の状態で、伝えたいことがあるにも関わらず、
周りからは「あなたは認知症の状態になったから何もわからなくなってしまった」と判断されてしまい、自分の言葉に耳を傾けてくれず目も合わせてくれなくなったらどのような気持ちでしょうか?
絶望し、心を閉ざして鬱になったり、理不尽な扱いを受けたら暴れ出したくなるかもしれません。
すると、この暴れるという行為を、今度は「認知症によって暴力症状が発症した」と言われてしまうのです。
これでは保険金がいくらあっても何の意味もありません。
逆に「認知症の状態でも言葉に耳を傾けてくれる人」が1人でもいてくれたら、どんなに気持ちが救われることでしょうか。
本質的な理解をしている人が周りにいることの方が、お金よりも遥かに重要なのです。
まとめ
認知症保険は以下の3つの条件がそろえば有効です。
①認知症の保険に加入した場合は家族にそのことを伝えておく
②介護保険制度と相談場所を理解している人が身近にいること
③認知症について本質的な理解をしている人が周りに1人でもいること
これらの3つの条件が揃った上で初めて、
保険金を受け取ることでお金に余裕が生まれ、介護サービスの幅を広げたり、老人ホーム等の選択肢が増えたり、家族にお金の協力を仰がなくても良くなったり、保険金は大変有効なものとなるでしょう。
しかしあくまでも認知症の本質的な理解が最優先の土台である、ということを1人でも多くの方に知って貰えたら嬉しく思います。
①認知症の保険に加入した場合は家族にそのことを伝えておく
②介護保険制度と相談場所を理解している人が身近にいること
③認知症について本質的な理解をしている人が周りに1人でもいること
これらの3つの条件が揃った上で初めて、
保険金を受け取ることでお金に余裕が生まれ、介護サービスの幅を広げたり、老人ホーム等の選択肢が増えたり、家族にお金の協力を仰がなくても良くなったり、保険金は大変有効なものとなるでしょう。
しかしあくまでも認知症の本質的な理解が最優先の土台である、ということを1人でも多くの方に知って貰えたら嬉しく思います。
認知症保険を販売している金融機関の方に考えてほしいこと
「保険屋さんから、介護や認知症という言葉を営業トークで話されて、不快な気持ちになった」という声を実は多く聞きます。
医療介護の課題解決の為には、お金「だけ」があっても意味がありません。
まずは本質的な理解や視点があって、初めてお金「も」重要になります。
そしてそのようなスタンスは本当の意味での顧客の問題解決となり、結果的にお客様の信頼を得ることにも繋がります。
保険外交員やその他金融機関の方は、
ぜひ医療介護の本質的な視点を持っていただけたら、世の中には助かる人が増えるということを知ってもらいたいと思います。
なかなか本質的な理解を早いうちからできている方は多くありません。
認知症保険を扱っている方が、
「認知症は怖いから保険に入りましょう」ではなく、
「認知症の状態になっても、私はちゃんとあなたがわかっていることがたくさんあることを理解しているから安心してくださいね。」
と言ってくれる第三者になって貰えたら大変心強く思います。
理解している人が1人でもいること、それこそが最も大切な認知症になっても安心して暮らす為の保険だと考えます。
福祉事務所ランタンでは保険外交員の方に研修を企画しています。
1人でも多くの方に学ぶ機会を持っていただけたら嬉しく思います。
医療介護の課題解決の為には、お金「だけ」があっても意味がありません。
まずは本質的な理解や視点があって、初めてお金「も」重要になります。
そしてそのようなスタンスは本当の意味での顧客の問題解決となり、結果的にお客様の信頼を得ることにも繋がります。
保険外交員やその他金融機関の方は、
ぜひ医療介護の本質的な視点を持っていただけたら、世の中には助かる人が増えるということを知ってもらいたいと思います。
なかなか本質的な理解を早いうちからできている方は多くありません。
認知症保険を扱っている方が、
「認知症は怖いから保険に入りましょう」ではなく、
「認知症の状態になっても、私はちゃんとあなたがわかっていることがたくさんあることを理解しているから安心してくださいね。」
と言ってくれる第三者になって貰えたら大変心強く思います。
理解している人が1人でもいること、それこそが最も大切な認知症になっても安心して暮らす為の保険だと考えます。
福祉事務所ランタンでは保険外交員の方に研修を企画しています。
1人でも多くの方に学ぶ機会を持っていただけたら嬉しく思います。
認知症という言葉に惑わされない為の研修
福祉事務所ランタンでは、
定期的に「認知症という言葉に惑わされない為の研修」というタイトルで、オンライン研修を行なっています。
世の中の認知症に対する理解は、医療介護職を含めて誤解が多く、報道や研修の中にも誤解を広げてしまうような情報が広がっている事実があります。
・認知症という病気があると思っていた方
・認知症の状態にある身近な人が、何も理解できていないように見えると思う方
・一度学んだものの、モヤモヤするという専門職
そんな方はぜひ一度、この講座を受講してみてください。
講師自身も誤解をしていた一人として、失敗談や実際に関わった事例を通して誤解を解いていくオンライン研修です。
まずは認知症とはどんな状態なのかを正しく理解することが、様々な選択をする際に必要な知識の土台となるハズです。
定期的に「認知症という言葉に惑わされない為の研修」というタイトルで、オンライン研修を行なっています。
世の中の認知症に対する理解は、医療介護職を含めて誤解が多く、報道や研修の中にも誤解を広げてしまうような情報が広がっている事実があります。
・認知症という病気があると思っていた方
・認知症の状態にある身近な人が、何も理解できていないように見えると思う方
・一度学んだものの、モヤモヤするという専門職
そんな方はぜひ一度、この講座を受講してみてください。
講師自身も誤解をしていた一人として、失敗談や実際に関わった事例を通して誤解を解いていくオンライン研修です。
まずは認知症とはどんな状態なのかを正しく理解することが、様々な選択をする際に必要な知識の土台となるハズです。
著者紹介
名前:木村 誠(福祉事務所ランタン代表)
経歴:老人ホームの介護職、施設長を経験後、医療介護専門のファイナンシャルプランナーとして独立。
企業の研修や個人相談を行う傍ら、注文をまちがえる料理店等のイベント等にも参画。
資格:介護福祉士、介護支援専門員、認知症ケア専門士、ファイナンシャルプランニング技能士
主な研修実績:
渋谷区役所、伊藤忠商事、良品計画、ハウスメイト、東京都介護福祉士会、青山学院大学、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、ジブラルタ生命 他
経歴:老人ホームの介護職、施設長を経験後、医療介護専門のファイナンシャルプランナーとして独立。
企業の研修や個人相談を行う傍ら、注文をまちがえる料理店等のイベント等にも参画。
資格:介護福祉士、介護支援専門員、認知症ケア専門士、ファイナンシャルプランニング技能士
主な研修実績:
渋谷区役所、伊藤忠商事、良品計画、ハウスメイト、東京都介護福祉士会、青山学院大学、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、ジブラルタ生命 他