2026年8月、三重県四日市市のJAみえきた様にて、「障害・介護・認知症と暮らし・お金」をテーマに、3時間の研修を担当させていただきました。

福祉事務所ランタンでは、福祉の現場に関わってきた経験とFPとしての知識を掛け合わせ、障害や介護、認知症について、制度の説明だけではなく、「実際の暮らしはどう変わるのか」「そのとき、お金はどのような意味を持つのか」という視点から研修を行っています。
今回も、障害年金や障害福祉制度、介護保険などの制度を学ぶだけではなく、ALSや交通事故の後遺症など重い障害のある方の生活、介護が必要になった方の暮らし、認知症・MCIの具体的な事例を通して考えていきました。

「不安を煽る」のではなく、本当に役立つ情報を伝えたい
今回、ご担当者様と事前にお話をする中で、とても印象に残ったことがありました。
「過度に不安を煽るのではなく、お客様にとって本当に有益な情報を伝えたい。そのためにも、保障が必要となる根拠や、実際の生活について職員自身が理解しておく必要がある」
という思いです。
私自身、この考え方にはとても共感しました。
「お金がかからない」という情報も、お客様にとって大切な情報
金融・保障の分野では、どうしても「将来これだけのお金が必要になる」という情報が中心になりがちです。
しかし、実際に困っている方にとって必要なのは、それだけではありません。
「この制度を利用できます」
「ここについては自己負担を抑えられます」
「こういう相談先があります」
という、いわば「お金がかからないための情報」も非常に重要です。
まずは、目の前のお客様が何に困っているのかに寄り添い、公的制度や社会資源も含めて選択肢を公平にお伝えする。
金融に携わる方がこうした知識を持つことには、大きな意味があると考えています。
それでも「お金」は、選択肢を増やすために重要
一方で、公的制度ですべてを補えるわけでもありません。
たとえば、働けなくなったことによる収入減少、家族の就労への影響、住み続けたい場所や住まい、希望する介護サービスや施設、治療や通院に伴う費用、趣味や楽しみを含めたその人らしい生活など、公的制度だけではカバーしきれない部分もあります。
だからこそ、お金は「選択肢を増やすための非常に重要な要素」になります。
公的制度や実際の生活を知ったうえで、
「こういう事態に対して、こういう備え方も一つの選択肢です」
とお伝えする。
その方が、お客様自身が自分に合った選択を考えやすくなるのではないでしょうか。
金融の知識だけでなく、障害福祉、介護、認知症など、実際の生活に関する知識を持った方がお客様の身近なところにいる。それだけでも、相談できる内容は大きく変わると思います。
一般的な金融知識に加えて、「実際に障害や介護が必要になったら、この方の生活はどうなるだろう?」と考えられる金融担当者が増えることで、お客様に提供できる情報や選択肢も増えていきます。
今回の研修では、そんなこともお伝えしました。

「何が起きるか」を完全に予測することはできません。
だからこそ、公的制度、資産、家族、民間保障など、それぞれの役割を知ったうえで、自分に必要な備えを考える機会を提供することが大切なのだと思います。
全国のJAの皆様とも、またご縁があれば
以前、全国キャラバン・メイト連絡協議会からのご依頼で、東京・大手町にて、JA全中をはじめとするJA関係者の皆様が参加する認知症研修の講師を担当させていただいたことがあります。
そして今回、三重県のJAみえきた様で、障害・介護・認知症、そしてお金についてお話しする機会をいただきました。
研修終了後には、ご担当者様から、
「別の支社にもおすすめします!」
との嬉しいお言葉もいただきました。
スタッフの皆さんも休憩中や研修後にたくさんの質問をしてくださり、大変心強く感じました。
福祉事務所ランタンでは、全国への出張研修・オンライン研修にも対応しています。
認知症だけでなく、障害、介護、介護離職、公的制度、家計、民間保障などを横断しながら、「制度」だけでも「金融」だけでもなく、実際の暮らしから考える研修を、ご要望に合わせて組み立てています。
JAの皆様は、地域で暮らす方々にとって、生活やお金について相談できる身近な存在でもあると思います。
今回のような研修が、その先にいるお客様やご家族にとって、少しでも役立つことにつながれば嬉しく思います。
また全国のどこかのJAの皆様とご縁をいただけることを楽しみにしています。

研修後には、四日市港の景色も少し楽しませていただきました。
このたびは、貴重な機会をいただきありがとうございました。
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